アレクサンダー・ザルテン
東アジア言語・文明学部准教授
主な研究テーマは、日本を中心とした東アジアの映画と映像文化。経済、社会、制度的構造の変化とメディア美学の関わりを通じて、メディアと人間との関係がいかにシフトするかを探究する。特に1960年代以降のメディア・エコロジーのダイナミクスに関心を持ち、最新の著書では、映画とその他のメディア形態の関連、いわゆる「アマチュア・自主・同人」作品と呼ばれるもの、また様々なメディア文化がそれぞれに作り出すメディア論について触れる。
これまでの著作では、日本映画の韓国リメイク版にみるポストコロニアル・ファンタジーの役割、日本のメディアミックスでの世界のメタファー、1980年代のポスト構造主義のメディア論を探究。共同の編著に『Media Theory in Japan』 (Duke University Press, 2017)。近著『The End of Japanese Cinema: Industrial Genres, National Times, and Media Ecologies』 (Duke University Press, 2017) では、1960年〜2000年代の日本映画・メディア産業の変遷を描く。ドイツ映画美術館、アテネ・フランセ文化センター、PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭、アジア学会アジア部門、ジャパン・ソサエティーニューヨーク支部等で映画プログラムを主催。また、2002年〜2010年にかけて、最大の日本映画祭である「ニッポン・コネクション」のプログラムディレクターを務めた。
ヨハネス・グーテンベルグ大学マインツ(ドイツ)映画学博士課程修了。2003年から2005年まで日本大学芸術学部に留学、2009年から2011年まで明治学院大学言語文化研究所特別研究員。東国大学校(韓国)映画デジタルメディア学科准教授(2011–12)を経て、現職。